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牛乳のトリセツ②

牛乳に関して語られるときに、必ず出てくるのが「乳糖不耐」という言葉。

「乳糖」とは、牛乳に含まれている糖質(炭水化物)のこと。
乳糖は二糖類で、ブドウ糖とガラクトースというふたつの単糖類から構成されています。
ここに必要なのは、ラクターゼという酵素。
つまり、乳糖はラクターゼによって、ブドウ糖とガラクターゼに分解されて、
腸管から吸収されるというわけです。

このラクターゼが問題。
ラクターゼの活性が始まるのが妊娠7か月以降の胎児の腸管の中で、
最も盛んになるのが出生直後です。
その後1歳半くらいから低下していきますが、これは成長過程におけるごくごく普通の変化です。
結果、世界の有色人種のほぼ全員が「乳糖不耐」になります。

ラクターゼの処理能力以上に乳糖が入ってくると、消化されないまま大腸に運ばれます。
そこで腸内細菌が乳糖を発酵して、ガス・二酸化炭素・乳酸になります。
結果、腹部膨満・痙攣・げっぷ・放屁症状・水様性下痢などの症状がでやすくなる。

そもそも「乳糖」は、乳腺の腺細胞だけで作られます。つまり哺乳動物の乳汁以外には存在しません。
そしてその乳汁の組成は、哺乳動物によってかなり異なります。
哺乳動物の乳汁は、それぞれの種の乳児に最適の栄養を与えるようになっているということです。
離乳期を過ぎても乳を飲み続けている哺乳動物は、ヒト(とペットのねこ)以外には存在しません。

アメリカの酪農産業を手助けするために、国をあげて「健康食品」とする必要があったんでしょうが、
それはそれとして国政の問題であって、私たちの健康とは無関係です。
やはり不自然なこと、不自然な行い、自然の法則からはずれるということは
生きるに反することなのではないかなと思います。

まったく牛乳を断つ必要もないと思います。嗜好程度にとどめればいいんじゃないかな。
あれもだめ、これもだめはつまらないですからね。

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