日本顎関節学会の「顎関節症の定義」では、
「顎関節や咀嚼筋の疼痛、関節(雑)音、開口障害ないし顎運動異常を主要症候とする慢性疾患群の総括的診断名であり、その病態には咀嚼筋障害、関節包・靱帯障害、関節円盤障害、変形性関節症などが含まれている」
簡単に言うと、慢性疾患で原因は様々ということ。
顎関節症は2人に1人、一度は経験すると言われています。
多くの人は、しばらく放置しておいてもどんどん悪化することはなく、時間がたてば徐々に回復していきます(自己限定性疾患)。
顎関節症は、それほど怖い病気ではありません。
しかし、中にはつらい症状に何年も苦しんでいる患者さんもいらっしゃいます。
どうしてこのような個人差があるのか?
関節はふたつの骨で形作られます。
顎関節は、頭蓋骨側が側頭骨で、もう一方が下顎骨です。
あごを動かすときに働く筋肉は、
開口筋・・・前頚筋群
閉口筋・・・咬筋、側頭筋、翼突筋群
その他の筋・・・僧帽筋、胸鎖乳突筋
すべての筋肉がゆるんでいることが大切。
これに「アナトミートレイン(筋筋膜経線)」の概念を考えると、
下顎骨-舌骨筋群-胸横筋-横隔膜-頭長筋・頚長筋-大腰筋・腸骨筋-長・短内転筋-後脛骨筋・長趾屈筋-足底
というひとつの筋膜のつながりがあります。
からだはパーツパーツでできているのではなく、そこにはたくさんの高性能なネットワークが存在します。
下顎骨は、蝶形骨に付着している翼突筋群によって内側から、側頭筋や咬筋によって外側から吊るされている。
つまり下顎骨は、頭蓋骨に対してぶらさがっている状態で、からだのバランサーの役目をしているのです。
歯は噛むのが役割ですが、歯と骨は同じではありません。下顎骨が動かないと噛めませんが、それがメインではありません。
噛んでいる時間は微々たるものです。からだのバランス、重心のバランスをとるのが下顎骨の役割です。
爪と指の役割が違うのと似ていますね。
顎関節症の原因は、構造的な問題と機能的な問題です。
構造的な問題というのは、いわゆる「からだのゆがみ」です。
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先天的な頭蓋骨のゆがみ
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からだのゆがみ
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二次的な頭蓋骨のゆがみ
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- 目の問題、耳の問題
- ホルモン系の問題
- 筋肉の過緊張
- 舌咽神経、迷走神経、副神経への影響
-
顎関節症の発症
からだのゆがみは、筋骨格系ばかりでなく、内臓の機能低下から内臓-体性反射によっておこることもあります。
機能的な問題は、「歯の接触」です。
「顎関節症の原因は、かみ合わせだ」ということを聞いたことがあるかもしれませんが、現在、世界中で顎関節症を専門としている歯科医の中で、かみ合わせの悪さが顎関節症の唯一の原因だと考えている専門家はいません。
そもそも、毎日の生活で通常は、1日の食事時間は約1時間30分。1日の歯の接触時間は30分以下です。
これくらいの時間なので、歯並びやかみ合わせは関係ないのです。
ですが、「歯の接触や噛みしめ」があると、話は変わります。
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長時間の
歯の接触
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顎関節の
圧迫・筋疲労
-
血液循環の
低下
-
神経系の
異常
-
顎関節症の
発症
お口をむすんで鼻で呼吸をして、頬の筋肉は緩んでいて歯と歯は離れている状態、これが正常な口元です。
- 口を開けたり、閉めたりすると痛い
- あごを動かすときに異常な音がする
- 口が大きく開かない、閉じない
- 噛み合わせに違和感がある
- こめかみや頬のあたりが何もしなくても痛い
- 大きなあくびができない
- 頭痛
- 首こり
- 肩こり
- 背中の痛み
- 腰痛
- ヘルニア
- ぎっくり腰
- 四十肩
- 五十肩
- 膝の痛み
- 耳の痛み
- 耳鳴り
- 耳の詰まり感
- 難聴
- 花粉症
- 目の疲れ
- 目の充血
- 流涙
- 歯の痛み
- 舌の痛み
- 味覚の異常
- 口の乾燥感
- えん下障害
- 呼吸困難
- 四肢のしびれ
- むくみ
- 冷え性
- 坐骨神経痛
- 不妊症
などなど
いわゆる整体、手を使って、からだを整えていきます。
施術方法は、からだに防御反射を起こさせないように軽い圧で行います。
キレーション(解毒) |
人間の内臓にも波動が存在し、細胞の振動数が乱れることによって、さまざまな症状がでてきます。その振動数を正常な方向に戻していきます。 |
内臓調整 |
内臓の位置を正常に戻し、本来持っている機能を発揮できるようにする。内臓の細胞1つ1つに「正常な位置に戻ろうとする力」があります。その力が最大限働けるような環境を作る。 |
頭蓋骨(クラニアル)調整 |
硬膜の屈曲・伸展の動きをスムーズにして、1次呼吸(脳脊髄液のリズム)を整える。 |
ヒトが持つ自然治癒力を最大限に発揮できるような状態にするのを目的としています。
※詳しいことを知りたい方は、NST研究会のHPをご覧下さい。
30分程度 3,300円
1回で良くなる方もいますし、何回か施術が必要な方もいらっしゃいます。
ですが、次回の予約を押し付けることはいたしません。
からだの声に耳を傾けて、向き合い、ご自身の判断で構いません。
ちなみに、僕は月に1回メンテナンスにいきます。自分で気づかないうちに機能が低下していることがあります。
病気になり、苦痛な思いをして、医療費・薬代のためにお金を使うくらいなら、病気になりにくい・なったとしても治りやすい状態に「からだをととのえておく」ほうに使ったほうが賢明と考えています。
ひとりひとり考え方、思想は違うので、ご自分なりの健康法を!
顎関節症にならないようにご自分でできるセルフケアをご紹介いたします。
歯を接触させない |
噛みしめをしないようにする。 唇を閉じ、上下の歯を離し、顔の筋肉の力を抜く。 |
良い姿勢を保つ |
立つ姿勢、座る姿勢を正しくする。 猫背、あごを突き出す姿勢に注意する。 同じ姿勢を長時間続けないようにし、時々ストレッチなどをする。 |
うつぶせ寝をしない |
うつぶせ寝はあごや首の筋肉に負担がかかるので、できる限り避ける。 |
リラクゼーション |
歯をくいしばるスポーツ、管楽器の演奏、口を大きく開ける発声練習などの時は、時々緊張を解いて、筋肉を休ませる。 |